モノ社会の宿業・改訂<本当は怖いドラえもん>
今回はいわゆるモノ社会といわれる現代社会における、ある意味藤子F先生が鳴らした警鐘を編者なりにツッコんでいきたい。
<ロボッターの反乱>
その日ものび太くんの部屋が散らかしっ放しなので、片付けなさいとママに言い付けられる。
しかし自分ではうまく片付けられないとドラえもんを頼る。ドラえもんもしぶしぶながらロボッターをモノたちに取り付けてもといた場所に戻っていく。
それならと気を良くしたのび太くんは家中のモノにロボッターを取り付ける。
しかしいざ使ってみると、なかなか思い通りに動かなく、しまいにはモノたちがのび太くん(だけ)を懲らしめたそうな。
<モノモース>
ある日のび太くんが探し物をしているところドラえもんがモノモースというスプレー剤をまいてくれて、試しに呼び掛けたところ応えてくれたので見つけることが出来た。
しかし、のちにママに「勉強しなさい」と言い付けられ、しぶしぶ勉強にかかるが、答えが間違っているとからかわれるわ、陰から悪口を言われるわ、しまいにはうるさいとママに叱られるわと大変に迷惑を被ったそうな。
以上の2本、いずれもモノたちによってのび太くんだけが手痛いしっぺ返しを喰らったという、まあモノを大切にしろという、のび太くんをダシにしたいつもの躾話というところか。
しかしここはあまりヒネクレずに考えてみれば、こうもいえるだろう「我々はモノに頼りすぎているが、いずれそのモノたちの反乱に本当にあうかも」と。
そういえば、今日びの家電のいくつかは音声ガイダンスなる、まああらかじめプログラムされたものとはいえ前述の2つに近いものともいえるだろう。
さてそのプログラムといえば、映画『ターミネーター』みたいに自我を持つまでに進化し、殺人機械の身体を得て人間に襲いかかる。
まあそこまではいかないまでも、現代社会においてわれわれ人間はいかに自らが作りしモノたちと付き合っていくか。そのことを考えなければいけない時期には、すでになっているだろうけれど。
そんなわけで、皆さんの身の回りに散らかっているモノたちがあれば、まずは身近なところから片付けるのもいいかもしれない。
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